外壁塗装をしても大丈夫?大切なペットのためにできること
外壁塗装工事は、人間ですら不快に感じたり不便を強いられたりします。
では、ペットにとって、その負担はどれくらいのものなのか?
有害物質を含む塗料や大きな物音に見知らぬ作業員の出入り、窓が開けられず換気ができない状態、エアコンが使えない状態、これらがペットに与えるストレスは、はかり知れません。
最悪の場合、ペットの命を失いかねない危険が潜んでいます。
ということで、ペットを飼っていることで外壁塗装を躊躇しているあなたのために、飼い主ができる対策を紹介していきたいと思います。
せっかくの外壁塗装でペットの体調が悪くならないよう、ペットがいる場合の外壁塗装対策をしっかり把握しておきましょう。
見出し
外壁塗装はペットを傷つけてしまう可能性がある
外壁塗装には、ペットにとって多くの危険要因が潜んでいます。
そのため、ペットがいる家では、使用する塗料や工事方法を慎重に選ばなくてはなりません。
飼い主だけがペットを守れる
ペットは、話すことができないので、自分の体調が悪くなっても、それを伝えることができません。
そのため、外壁塗装工事中にペットに異変が発生していたとしても、すぐに気づくことができず、工事後に症状が進行してきて発覚するというケースがあります。
このように大切なペットを知らないうちに傷つけてしまわぬように、外壁塗装中はペットに気を配り対策をしてあげましょう。
ペットがいることを業者に伝える
ペットがいる場合の外壁塗装では、見積もりのときにペットを飼っていることを業者に伝えるようにしましょう。
犬小屋で飼っていること、室内飼いであること、猫や犬などペットの種類、性格、気性、病歴、癖などできる限り詳しく伝えておくことをおすすめします。
外壁塗装でペットに被害が及ぶ要素を把握しておく
外壁塗装でペットの体調不良やトラブルにつながりやすいとされている要素は、5つあるといわれています。
ほとんどの外壁塗装工事で必ず発生するものなので、しっかりと覚えておきましょう。
1.塗料の成分
塗料は、不快な刺激臭がします。
それは、油性塗料の希釈に使われるシンナーなどの有機溶剤が、揮発して気体になることが原因です。
このシンナーに含まれるVOC(揮発性有機化合物)は、人体やペットにとって有害な成分になります。
近年は、シンナーを使用せず刺激臭が少ない「水性塗料」の使用も増えてきています。
しかし、建物の種類や劣化状況によっては、水性塗料が使用できないこともあります。
●塗料の刺激臭がもたらす影響
ペットが強烈なシンナーのニオイを嗅ぐと、以下のような症状を引き起こすことがあります。
・フラフラ歩くようになる
・アレルギー症状
・食欲不振になる
・うずくまって動かなくなる
・嘔吐
・気性が激しくなり、吠え続ける
●塗料そのものによる悪影響
塗料や塗装されたばかりの外壁にペットが接触すると、体調不良やアレルギーを起こす可能性があります。
とくに、塗料を舐めてしまうようなことがあれば、最悪の場合、命を落としてしまうかもしれませんので、絶対にペットを塗料に近づけないように注意しましょう。
2.換気ができない
塗装作業中は、窓が養生され、テープとビニールシートで密封されるので、開閉ができなくなります。
窓が開閉できない密閉された空間は、体温調整が簡単にできないペットにとって、非常に危険です。
窓を覆わない養生方法や窓を開けられるスケジュールを組むなど、配慮をしてくれる業者もいますが、すべてがそのような対応をしてくれるわけではありません。
3.エアコンが使えない
塗装作業中は、エアコンも室外機がカバーで覆われたり、外されたりするため、使用できなくなります。
ペットによっては、エアコンで室内の温度を調整しないといけないため、エアコンが使えない状況は危険になります。
エアコンが使えるように養生してくれる業者や、覆った状態でも使用できるカバーを使ってくれる業者もいますが、有料であったり、対応不可であったりするため、契約前に確認しておくことをおすすめします。
4.作業員の出入り
自分のテリトリーを見知らぬ作業員が出入りする状態は、人見知りのペットにとってストレスになります。
作業員にとっても、ペットが周辺をうろうろしたり、近くで吠えたりすると、集中力が欠かれて施工ミスや事故につながるおそれがあります。
落としてしまった工具がペットに当たりケガをする危険性もあるため、できる限り作業員からペットを遠ざけるようにしましょう。
5.騒音
外壁塗装工事には、騒音が発生する工程があります。
大きな音は、人間だけでなくペットにもストレスとなるため、騒音が発生する工程の日は、敷地外に連れ出すか、他の家に預けることをおすすめします。
外壁塗装工事の中で、とくに大きな音がする工程は、足場の設置と解体、高圧洗浄の3つですので、事前にスケジュールを確認しておくことをおすすめします。
ペットを傷つけないためにすべき対策
外壁塗装による悪影響から大切なペットを守るためには、工事中はペットを現場から遠ざけてあげることです。
他にもできる対策がありますので、ここから紹介していきます。
工事が開始される前から、できる限りの対策をしてあげましょう。
ペットを隔離する
先述したとおり、ペットの身を守るための最善策は、外壁塗装の工事期間中は、ペットを別の場所に預けておくことです。
実家や親戚の家などに預けておくことが望ましいですが、それが不可能な方も少なくないでしょう。
そんな方には、ペットホテルや動物病院などの施設の利用をおすすめします。
どうしても隔離場所が確保できない方は、「部屋にペットだけを置き去りにしない」「外で飼っている場合は室内へ」「塗料が乾燥するまでは施工場所に近づけない」など、最低限の対策だけでもするようにしましょう。
工事期間は、大体3週間となるので、その期間の隔離場所を確保できれば問題ありません。
塗料を厳選する
現在は、ニオイの少ない水性塗料や自然由来の塗料など、人間・ペットに優しい塗料が多く販売されています。
これらを使用することで、他の塗料よりも危険性は低くなります。
ただし、自然塗料の中にも化学物質が含まれているものもあるため、自然塗料のすべてが安心というわけではありません。
真夏や真冬を避けて依頼する
先述したとおり、外壁塗装の大きな問題点といえば「換気ができないこと」と「エアコンが使えないこと」です。
そのため、できれば真夏や真冬など室温調整が必要な季節を避けたいところです。
快適に過ごせる春や秋におこなうと、エアコンが使えなくても比較的安全です。
まとめ
大切な家を守るための外壁塗装で、大切なペットを傷つけてしまうなんてことは絶対に避けたいですよね。
ペットを守りながら外壁塗装を成功させる対策は、たくさんありますので、事前にしっかりと準備してからおこなうようにしましょう。