ちょっと待って!セラミック塗料を使う前に知っておきたいこと
外壁塗装を検討中のときにいろいろと調べていると性能が高い塗料の代名詞のように「セラミック」という言葉が使用されているのを目にすることがあると思います。
しかし、実際にセラミックの性能をしっかりと理解している人は少ないのではないでしょうか。
さらに、多くの人がセラミックについて理解していないことをいいことに悪用をする悪質な業者もいるのです。
そのため、この記事ではセラミック塗料について詳しく説明していきたいと思います。
基礎知識だけでも把握しておくと、悪徳業者にもしっかりと対応できるようになると思います。
ぜひ最後まで読んでみてください。
きっと参考になることを見つけることができると思います。
それでは、いきましょう。
セラミック塗料を使用するときの注意点
まずは、セラミック塗料がどういったものかご存知でしょうか。
クオリティが高いイメージがする名前ですが、しっかりとその性能を理解している人は少ないでしょう。
しかも、このセラミック塗料は悪質な方法で推薦してくる悪徳業者が多いのです。
もしも、外壁塗装を検討中でセラミック塗料をおすすめされているのなら、少し待ってください。
悪徳業者は、主にこういった理由でセラミック塗料をおすすめしてきます。
●セラミック塗料のことを消費者がそこまで理解していないから
●セラミック配合という言葉のイメージで凄く良いものと感じるので、高額請求しやすい
セラミック塗料を使用すると、もちろんメリットはあります。
しかし、各製品によって効果が違うので、メリットが共通しているわけではありません。
そのため、塗装業者から「耐用年数が長くなる」とか「断熱効果がある」とすすめられて使用を決めたのに、実際には期待した効果が得られなかったということが起きます。
塗料の耐用年数に影響する要因は、主成分である樹脂の種類です。
「セラミックを配合しているから、耐用年数がのびた」という感じの説明には、注意してください。
「30年以上長持ち」や「セラミック100%」といった言葉にも警戒するようにしてください。
少しでも不安を感じたら、インターネットで調べてみて、何も情報がつかめない商品ならば避けることをおすすめします。
そもそもセラミック塗料とは?
ここまで当たり前のように登場させてきたこの「セラミック塗料」とは、一体どのような塗料なのでしょうか。
セラミック塗料とは、セラミック(無機物)を添加した塗料のことをいいます。
つまりセラミックとは、添加物のことなのでセラミック配合塗料と呼ぶ方がわかりやすいかもしれません。
また色のある着色セラミックを配合した製品もあるので、顔料という認識もできます。
ここでわかることは、セラミックは樹脂ではないため、塗料の耐用年数を左右することはありません。
そのため、「セラミックが配合されているので、シリコン塗料よりも長持ちしますよ」というような説明はおかしいということになります。
セラミック塗料の特徴とは
セラミック塗料は、鉱物が配合されており、無機系塗料ともいいます。
外壁塗装でのセラミック塗料は、製品によっていろいろなメリットがあります。
例えば…
●断熱効果が高くなる
●デザイン性が高くなる
●色褪せしにくい
●汚れにくい
などです。
今一度、覚えておいてほしいことが、すべてのセラミック塗料が上記のメリットを持っているということではありません。
製品によって持っているメリットが変わりますので、確認するようにしましょう。
反対にデメリットとしては…
●付加価値と工数の多さにより値段が高い
●吹付工法では職人の技術によって仕上がりに差が生じる
●汚れやすいものがある
●割れやすいものがある
●不誠実な業者に悪用されやすい
一般的に外壁塗装は、塗装工程に3工程かかるといわれていますが、セラミック塗料は4工程以上かかることが多いため、施工費用が高くなってしまいます。
他に仕上がりが職人の腕によって左右されること、悪徳業者に悪用されやすいことなどは注意が必要です。
あとお住まいの外壁がサイディングの場合、石材調のもの、弾性タイプのセラミック塗料は避けた方がいいです。
セラミック塗料の塗装方法とは
セラミック塗料は、意匠性が高くデザイン性豊かに仕上げることができます。
そのため、塗装作業では仕上げの意匠に則した塗装方法を用いることが多いので、見てみましょう。
工法 | 備考 |
---|---|
コテ塗り工法 | ・コテ波や扇など、コテ塗り独自の模様をつけられる ・意匠性が高くなると価格も上がる |
ローラー工法 | ・凹凸模様をつけることができる ・使用するローラーの種類で意匠が変わる |
吹き付け工法 | ・石材調の江戸切り目地など、意匠性の高い仕上げも可能 ・意匠性が高くなると価格も上がる |
石材調の仕上げは、トップコート(上塗り材)で表面を保護する必要があります。
その分、塗装の工程が1工程多くなるため、価格も高くなる特徴があります。
石材調セラミック塗料の耐用年数は、トップコートの耐久性に左右されます。
まとめ:セラミック塗料を外壁塗装で採用するのなら
セラミック塗料を採用するメリットはたくさんありますが、すべてのセラミック塗料が共通のメリットを持っているわけではありません。
そのため、各セラミック塗料を使用する前にどのような特徴があるのかを確認するようにしましょう。
そして、安易に「セラミック配合だから…」という口車に乗せられないように注意してください。
しっかりと特徴を理解して、住宅と自分の理想に合った製品なのかを判断してから採用するようにしましょう。